⚠️歯科「健」診と歯科「検」診?!ついに国が歯の健康に乗り出しました
2023年12月16日 13:22
歯科健診は、正式には「歯科健康診査」と言います。虫歯などのお口の病気・トラブルを早期に発見し、早期の治療へとつなげるための健康診査です。
目次
1.健診と検診の違い
2.口内トラブルが引き起こす健康被害
3.歯科健診が義務化へ
4.最後に
1.歯科の健診と検診の違いをご存知ですか?
学校や企業などの集団で行うものが「健」診で、歯科医院等の専門施設に赴き個人で行うものが「検」診です。
健診は歯の健康状態を確認するだけであるのに対し、検診は虫歯や歯周病などの疾病の早期発見と治療を目的としています。
ようするに、歯科の健診はお口の健康診断で、検診はお口の病気の診察をし、必要があれば治療をする、という違いがあるのです。
2.口内トラブルが引き起こす健康被害
日本歯科医師会が設立した8020推進財団の調査によれば、歯を失う要因の多くは、歯周病とむし歯、とのこと。
口内の細菌繁殖によって引き起こされたトラブルを放置すれば、歯を失うばかりか、周囲の神経が腐敗し、その細菌が血管を通じて全身へ巡り、顔の骨の変形や敗血病の原因となる顎骨炎であったり、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病といった重度の生活習慣病、アルツハイマー病など、深刻な健康被害へとつながる恐れがあります。
とくに日本国民の約8割がかかっていると言われる歯周病は、さまざまなトラブルを引き起こします。
菌が血管内に侵入することで、脳卒中・心筋梗塞・認知症・骨粗鬆症・高血圧症・関節リウマチ・妊娠合併症などを悪化させる可能性があるそうです。
また、噛む回数は記憶力や認知症との相関があるとのこと。
そして、かかりつけ歯科医院がない人は、認知症発症のリスクを増加させるとのデータも発表されています。
3.歯科健診が義務化へ
国が新たに2022年10月から義務化をした「有害な業務に従事する労働者に対しての歯科健診」も、2025年の実施を目標にしている「国民皆歯科健診」も、どちらも「健」診です。
今現在、企業の健康診断に歯の項目はありませんが、新たに歯科健診を加わえ、義務化を目指したい理由が2つあるようです。
1つ目は国民の健康寿命を伸ばすため。
豊かな食生活を続けるには口腔ケアが必須。
歯が少ないと咀嚼が困難になるため、食べられるものが限られてしまい、バランスよく栄養をとることができません。 不健康な口内は生活習慣病の原因にもなります。
2つ目は国の医療費削減のため。
超高齢化社会である日本では、近年医療費が増加する一方。2019年度の国民医療費統計によると、歯科診療医療費は約3兆150億円で、国民医療費全体(約44兆3,895億円)の約6.8%を占めています。
サンスターの研究では、歯の本数が多い、または噛み合わせ状態が良好な人ほど、年間の医科医療費が少ない傾向と報告されています。
日本は欧米に比べ歯科健診の受診率が低く、80歳時点の歯の平均本数も少ないそう。
健診を義務化することで歯の健康を守り、それが全身の健康のためにもなり、将来的には医療費の削減につながる。
このような観点から「国民皆歯科健診」を義務化し、年代関係なく、国民全員に定期的な歯科の受診をすすめていく方針になったようです。
4.最後に
まずは「健」診で入口を用意して、結果次第で専門医の「検」診へとつなげる。
今回の国の動きが、体の健康と同様にお口の健康も意識するきっかけになるといいですね。
実践的なメンタルコントロール術として注目された、元日本代表長谷部選手の『心は鍛えるものではなく整えるものだ。いかなる時も安定した心を備えることが常に力と結果を出せる秘訣。』との言葉の通り、内側も外側も健やかに安定していれば、自信を持って、何事にでも取り組めるのではないでしょうか。
心身ともに健康に整ったら、次は美しい白い歯で、自信も手に入れませんか?
気軽に始められるセルフホワイトニングを、ぜひ、お試しくださいね。