大門酒造は文政九年(1826年)に創業し、中世から受け継ぎ発展させてきた酒造りの優れた技法、近郷の良質米、生駒山系からもたらされる清冽な水をもとに、丁寧に心を込め、高品質な酒を作り続けてきました。
大阪には人々の生活に根ざしつつも商工業都市「天下の台所」として蓄積された豊かさがあります。
その豊かさを表す上方の文芸や技術、精神文化の土壌を豊かな食文化の中で支え、引き立たせる媚びない酒。
細やかな情感表現を得意とする上方芸能の心をほうふつとさせる酒。
自然を取り込み、生活の節を際立たせる酒。
このような、「町人道」「上方」にふさわしい味わいの酒造りに励んでまいりました。
そして大門酒造は今、伝統と革新の思いで、米の旨味をたっぷりと感じられ、爽快な酸味に裏打ちされたボディのある酒をご提案いたします。
日本食のみならず、世界の料理との相性を存分に楽しんでいただけるしっかりとしたお酒です。
「濃淳辛口」をキーワードに掲げ、洗米と浸漬における吸水歩合や麹の破精具合を見直し、仕込み配合やモロミの品温経過までの細部にわたる操作についても新しい取り組み方で仕上げました。大門酒造から日本の今、季節の口福をお届けしたいと願っています。
いつも地のうまい酒を飲みたいと言っていただいた地元の方々に永らくご愛顧いただいた菊養老。そして吟醸酒の時代を迎えて新たに立ち上げた利休梅。いつの時代にも新しい味わいの世界を求めて技術の研鑽に励んで参りました。そして今、1998年から取り組んで参りました海外への日本酒輸出の試みが花開き始め、現在は全米43州で、MUKUNEとDAIMONブランドとして販売しております。これからも大門酒造は、日本酒の味わいを一人でも多くの皆様にお届けできるよう励んで参ります。