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2026―30活性水分(Water Activity,aw)とは

2026年06月10日 19:29

202630活性水分(Water Activity,aw)とは
生豆中の水分のうち、微生物の増殖や化学反応に実際に関与できる“自由に動ける水”の割合で、
劣化・発酵・保存安定性を左右する水分の実効的な指標です。生豆の乾燥状態知るために指標としてみることができます。
水分値が1012%であれば水分活性は0.500.55になる可能性が高いと考えられています。
したがって、実質的な数値の基本レンジは、0.500.55で最も安定した高品質帯といえます。

ウォッシュトは、0.500.55で、微生物リスクが減りクリーンで安定していると判断でき、安定保存が可能といえます。
ナチュラルは、0.520.60が適正と考えられます。活性水分値は、4.5以下ですと乾燥しすぎで組織が脆弱、風味が平坦になりますし、0.6以上ですとカビ・発酵が進行する可能性が増し、保存は不安定化します。
例えば、水分11%でaw0.63の場合は、活性水分がまだ自由水の状態で乾燥不足ということになります。

この水分活性は、食品科学では、0.7以上でカビ、0.8以上で酵母、0.9以上で細菌が増殖すると整理され、コーヒーでは0.6以下が増殖不可の安全域とされます。また、生豆脂質(1419%)の酸化の観点から見るとaw0.4以下ですと酸化速度が増加すると考えられています。

コーヒー生豆のaw研究は少ない状態です、Cafe Import(米国のトレーダー)のサンプル到着後の水分活性の実務データでは、多くのロットが0.450.55に集中しているとしています。出荷前サンプルと到着後のサンプル比較、保存中のaw変動を比較しています。
Ian Fretheim/Water Activity in Specialty Green Coffee: A Long-Term Observational Study2019

また、Scientific Report2023では、生豆の保存条件で品質変化を追跡した調査では、awが保存安定性の主要因としています。麻袋とグレインプロの試料を-10度、10度、20度で1年間保管し、aw、遊離脂肪酸、VOCVolatile Organic Compounds/揮発性有機化合物)を計り、20度が劣化するとしています。
Effect of green and roasted coffee storage conditions on selected quality parameters

ただし、awは、保存、劣化には重要な指標になりますが、風味を直接決める指標ではありません。
VOC=コーヒーの香りを構成する揮発性化学成分で、ガスクロマトグラフィーで分析します。例えばフラン類、ピラジン類はナッツ、ローストの香り。

生豆のaw(活性水分)・水分(Moisture)・密度(Density)は、焙煎適性を判断するうえで相互に関係する三つの物性になります。
実務的にはこの三つを組み合わせてロットの焙煎挙動を推測できます。水分は生豆に含まれる水の量で焙煎初期の蒸発エネルギーに関係します。
活性水分は、水の動きやすさで焙煎の均一性に関係します。密度は、細胞構造の緻密さであり焙煎耐性と深煎り適性に関係します。

水分適正×aw適正×密度高であれば、細胞構造が強く、熱伝導均一で深煎り耐性があると考えられます。
例えば密度が0.70以上で、aw0.55であればフレンチローストが可能になると考えられます。
反対に、密度が0.65 以下でaw0.5以下であれば、乾燥しすぎで軽くフラットな風味になりやすく浅煎り対応しかできないと考えられます。
近年の生豆の品質低下は、aw低下、密度低下、水分低下が影響している可能性が考えられます。
ただし、awと密度と官能評価を組み合わせた研究は在りませんので、いずれ取り掛かりたいと考えています。

沖縄の品質評価会の出品サンプルを計測した結果、乾燥のバラツキが多いことがわかっています。


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