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2026-31生豆の洗浄について

2026年06月25日 09:41

一部の自家焙煎店では焙煎前に生豆を水洗いする事例が見られます。
しかしその意味は理解できませんし、推奨しません。

生豆表面には、土埃 微細なチャフ 銀皮片 微生物由来の付着物などがありますが、焙煎機内では、ドラム回転による豆同士が衝突し、
表面の付着物が剥離します。また、熱風・排気による埃やチャフなどの飛散が常時行われています。
180℃付近から銀皮も剥離し始めます。焙煎終盤では200℃以上になりますので、細菌や酵母、カビなどの微生物はほぼ死滅します。
したがって衛生面を理由に生豆を洗う必要性は極めて低いと考えられます。

良質な生豆は通常1012%程度の水分を持っています。
この水分量は焙煎設計の重要な前提条件です。
生豆を洗うと表面だけでなく一部の水分が豆内部にも吸収され、水分分布が不均一になる可能性があります。
結果として焙煎の再現性が低下します。生豆を洗浄すると水分値や含水状態が変化し、焙煎条件の再現性を損なう可能性があります。
生豆本来の状態が変わり、品質評価が難しくなるというデメリットの方が明確です。
また、このような事例に対し、品質向上の根拠も十分に示されていません。
良質な生豆の選択と適切なハンドピックの方がはるかに重要であると考えます。
小型焙煎釜であればいざ知らず、10kh以上の焙煎機での水洗は現実的に不可能です。

生豆洗浄を推奨する人はいますが、私知る限り、その有効性を示した査読論文はほとんど存在しません。
一方で、生豆の含水率変化が焙煎挙動に大きく影響することは広く知られていますので私は生豆洗浄を推奨しません。
生豆を洗うのであれば、明確な根拠を示すべきでしょう。

結論=生豆洗浄を推奨する人はいますが、私の知る限り、その有効性を示した論文はほとんど存在しません。一方で、生豆の含水率変化が焙煎挙動に大きく影響することは広く知られていますので私は生豆洗浄を推奨しません。

horiguchi