パールフルートの歴史は、1968年、千葉県八千代市の小さな工房から始まりました。
近代フルートのメカニズムは、長い伝統と歴史から生まれたものですが、パールフルートのクラフツマン達は、ただならぬ情熱を注ぎ込み、より使いやすく優れたメカニズムを持つフルートをつくれないかと考えました。
これがパールフルートの原点です。
1972年、フルートの歴史を変える独創的なメカニズム”一本芯金”を初めて取り入れたフルートが完成しました。さらに、もう一つの技術革新となる”ピンレス・メカニズム”(ネジ止め機構)の導入にも成功しました。これらの画期的なメカニズムは、必ずしも当初から正しい評価を受けたわけではありませんでした。しかし、パールフルートを世界のトッププレイヤーがこぞって使うようになり、今では他の多くのフルートメーカーが追随してとり入れてくるほど高く評価されています。
パールフルートの歴史が技術革新の歴史と称されるゆえんが、ここにあります。
フルートづくりとは、サウンドクオリティを守り、フルーティストの求める楽器をつくり続けること。パールフルートの全てのモデルには確かなつくりと技術革新の伝統が息づいています。パールフルートのクラフツマン達は、磨かれ培われた経験を受け継ぎ、パーツのひとつひとつに至るまで徹底してクオリティを維持し、こだわり抜いたフルートをひたすら丹念に仕上げてゆくのです。