【シンポジウム】我が国最大の地上リン資源としての製鋼スラグの有効活用をめぐって

シンポジウム概要
 人類は高品位で採掘が容易な地下資源を利用することによって経済発展を成し遂げてきた。その結果、多くの地下資源で良質鉱石の枯渇は差し迫った問題になりつつあり、そのほとんどを輸入に依存する我が国にとってサプライチェーンの見直しは急務である。特にリンは濃度が高く、カドミウムや放射性元素を含まない良質鉱石の調達が年々難しくなっている。リンはリチウムイオン電池の電解液、金属の表面処理、そして何より77億人を超える人類を支える農業用肥料として必須の元素であるが、その重要性は我が国ではほとんど認知されていない。
 一方、我が国の鉄鋼業で副生している製鋼スラグには国内需要の数十%に相当するリンが含まれており、最大の地上資源といえる。本シンポジウムでは、リン資源と直接・間接的に関係する方々が一堂に会し、製鋼スラグのリン資源利用を実現するための方策を総合的に議論することを目的とする。

13:00~13:05 開会の挨拶
13:05~13:35 リンミラクルプロジェクト-産業分野を越えた地上リン資源の完全循環: 大竹 久夫(早稲田大学)
13:35~14:05 肥料法の改正の概要 :安岡 澄人(農林水産省)
14:05~14:25 製鋼スラグに含まれるリンの資源ポテンシャルとその有効活用: 久保 裕也(福岡工業大学)
14:25~14:35 休憩
14:35~14:50 高温処理によるスラグのリン濃縮 : 原田 俊哉(日本製鉄)
14:50~15:05 リン濃縮スラグの肥料効果について : 谷 昌幸 (帯広畜産大学)
15:05~15:20 リン酸からの黄リン製造 : 長坂 徹也(東北大学)
15:20~15:35 酸浸出と炭素充填層を用いた黄リン製造 : 山本 高郁(大阪大学)
15:35~15:50 鉄鋼スラグ中のリンを軸とした資源循環 : 山末 英嗣(立命館大学)
15:50~16:05 鉄鋼材とりん酸塩処理 : 佐藤 眞史(日本パーカライジング)
16:05~16:15 休憩
16:15~17:15 総合討論 : 司会 大竹 久夫(早稲田大学)

営業時間
日時:2020年3月18日(水)13:00~17:15
場所:東京工業大学 大岡山キャンパス 日本鉄鋼協会第179回春季講演大会 第7会場(南4号館2階S423)
参加費:1,000円(資料代)

主催:スラグ由来の人工リン鉱石研究会(日本鉄鋼協会)
協賛:スラグ技術検討WG「鉄鋼スラグ中リン酸の有効活用」(日本鉄鋼協会)
後援:一般社団法人リン循環産業振興機構、鐵鋼スラグ協会、日本肥料アンモニア協会、日本無機リン化学会
URL
https://www.isij.or.jp/lecture-meeting/2020spring/
所在地
東京都目黒区大岡山2-12-1
アクセス方法
大岡山駅(東急大井町線・目黒線) 徒歩1分
東京工業大学 大岡山キャンパス
日本鉄鋼協会第179回春季講演大会 第7会場(南4号館2階S423)
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